取るだけの水産業はもう古い!?

「水産と言えば船に乗って魚などを取る。」この考えはもう古いのではないか?と私は思います。最近では魚を養殖するという方法がとられるようになりました。

でもいろいろな問題があると思いませんか?

それでは「現在の養殖業の問題点」とこれからの水産業界を支えていくであろう「次世代型養殖」についてを考えていきましょう!

 

まずは現在の養殖について!

 

1.管理が大変

 

魚を養殖するということは常に魚と海の状態を監視していく必要があるのです。なぜ魚と海の状態を監視しなければいけないのか?

まずは魚から考えてみましょう!養殖されている魚というのは自然界で生活しているよりも密閉空間で生活している場合が多いです。そのため1匹でも病気・感染症・寄生虫に侵されてしまうと同じ場所で養殖しているすべての魚に移る可能性があります。

こうなってしまっては最悪の場合出荷できないという事態に陥る可能性があります。出荷できない=多大な損失となってしまうため早期に病気などになっている魚を発見し手を打つ必要があります。

次に海についてです。海では様々な現象が起こります。例えばプランクトンの異常増殖により引き起こされる赤潮、台風などの影響、高潮、海水温の上昇など。多くの自然現象が起きます。海で赤潮が発生してしまうと魚は毒性プランクトンの中毒死・酸素不足による窒息死・鰓の機能障害など命の危機にさらされます。台風が来たとき海面はすごく荒れます。魚が無事でも養殖場が破壊されれば多くの損害をもたらします。

このようなことは度々ニュース等で報道されていると思います。これまでの養殖の仕組みでは避けることは難しいと考えています。

 

さらには監視するといっても養殖場は海にあります

 

いちいち確認しに行くには陸からか離れている養殖場に向かう必要があります。船などに乗って行くなどしなければなりません。でもこれでは船を動かすための燃料代がかさみます。商売をやっていくうえで無駄なコストは抑えることは大切だと思います。あと漁業者の高齢化が進むなかでこのような労力がかかることはできるだけ避けていきたいですよね。そうなるとこれも改善策が必要ではないかと思います。

 

2.環境汚染につながる可能性がある!?

養殖魚は人から餌をもらって成長します。餌を与えるということは魚が食べきることができなかった餌が海の中に残ることになります。「海なら広いしそんなに問題にならないやろ」と思うかもしれないのですがここでポイントとなるのが養殖場の場所です。たいていの養殖場は内湾にあります。内湾は波も潮の流れも穏やかという特徴があります。

そのため自然浄化作用が働きにくいのです!そのため私たちが考えている以上に環境汚染が進む心配があるというわけです。

しかし問題についてはすでに改善策があります

次は養殖魚の餌についてまとめたものです

餌の種類 原料 使用状況
生餌 イワシ類、サバ類など 現在では生餌のみで与えられることはなく、モイストペレットの原料として使用されている。
モイストペレット 生餌、魚粉、魚油など 配合割合を自由に変えれる。ビタミン剤などを加えることもできる。魚の様子に合わした餌を作れる。最も使用されている。
ドライペレット 魚粉、小麦粉、大豆油かすなど バランスよく栄養素が入っている。しっかりとした形のため、水に入っても崩れることはない。ほぼ100%魚の口に入る。環境にやさしい餌。

特に注目してほしいのはドライペレット。ドライペレットの特性により環境にやさしい餌とされています。

生餌→モイストペレット→ドライペレット

と使われる餌は時代とともに変化していることからドライペレットが使われることは多くなると思われます。

余談ですが、ヨーロッパでは環境面を特に重視した養殖が行われているようです。日本では養殖魚よりも天然魚が好まれる傾向にありかもしれませんが、ヨーロッパでは天然魚より養殖魚が好まれています。どこで生活し何を食べているかわからない魚は食べたくないからだそうです。養殖に関しても環境に気を使っていない養殖場で育った魚は買わないそうです。

日本の養殖業者もヨーロッパを市場に考えるなら対策が必要になってくるのかもしれませんね。

 

では次世代型の養殖とは?

次世代型の養殖とはどのようなものでしょうか?それは

 

養殖×ICT技術×IOT技術

 

を前提として養殖業です。現在ではAIなどを含め情報システムが発展し、人の生活と切っても切れない関係になっています。

養殖を人の手だけで行うのではなく様々なデバイスを駆使して行うようにするということです。

AIに魚の体調を学習させ集めたデータをもとに自動給餌器を使い餌を与える。水中カメラを使い養殖場に行かず陸上から魚の様子を監視する。養殖場の環境が悪化していないか調べるために環境を測定するデバイスを設置する。実際に普及すればかなり楽になりますよね。養殖場と一緒に洋上風力発電や潮流発電を設置すれば電気も発電することができ、独立した一つの施設として運用できます。さらに漁業者同士で情報の共有が円滑に行えるようになれば面白そうだなと思います。

さらに赤潮などは海面付近で発生するので養殖場を海の中に沈められるようになれば被害を避けることができるかもしれません。移動式にすれば水温が上昇したときに水温が低い場所に避難させることもできます。

海で養殖するのではなく陸上で養殖をするという方法もあります。陸上ですれば赤潮や台風の被害を抑えることができるし管理もしやすい。その分コストが高くなるという問題点もあるそうですが

考えてみると色々な形の養殖ができるのではないのでしょうか?

これからは色々なものと組み合わせていく時代なのかもしれませんね。