水産業や農業の分野で目指されている6次産業化。

6次産業化とはどのような取り組みで、どのようなことをしているのでしょうか?


6次産業化とは?

6次産業化というのはどのようなものなのか?

その前に、他の産業について説明します。

第1次産業、第2次産業、第3次産業

産業とは大きく3つの段階に分けられます。

第1次産業、第2次産業、第3次産業に分けることができます。

それぞれの産業がどのようなものなのか、見ていきましょう。

第1次産業

第1次産業は農業、林業、水産業などの自然の資源を活用する産業です。農家や漁業者などの生産者はここに分類されます。

第2次産業

第2次産業は第1次産業が採取・生産した原料を加工して富を生み出す産業です。製造業や建設業がここに分類されます。

第3次産業

第3次産業は第1次産業にも第2次産業にも分類されない産業です。小売業やサービス業がここに分類されます。

 

このように産業は分類されています。

では、6次産業とはなんなのでしょうか。

6次産業化

6次産業化とは

第1次産業×第2次産業×第3次産業=6次産業

 

というように1~3次産業までを掛け合わせた言葉です。

1次産業者が自身で得た資源を加工・販売までの一連の流れを行うことで新しい付加価値を生み出します。

付加価値として農・水産物のブランド化、消費者への直接販売、レストランの経営などがあげられます。

 

6次産業化のメリット

これまでは第1次産業で得た資源を、第2・3次産業を通して加工・販売していました。

生産者から私たち消費者の元に商品が届くまでに多くの中間業者を挟むため、余計なコストが多くかかってしまいます。

6次産業化を行うことで第1次産業を行っている農林水産業者が生産から加工、そして流通まで全て行うことで「付加価値を得れる」「無駄なコストを削減」ということを目指せます。

付加価値のかたち

6次産業で得れる付加価値には次のようなものがあります。

直売型

生産者が消費者に直接販売するという形です。生産から販売までの間に中間業者を挟みません。中間業者にかかるコストを削減でき、生産者が販売による利益を最大限に得ることができます。生産者は大きな利益を得ることができ、消費者はより安くで商品を買うことができます。

 

体験型

体験を行うことで付加価値をつけるという形です。農業だと野菜や果物の収穫体験や、酪農では加工品の製造体験など行い付加価値を付けます。

加工型

加工によって付加価値をつけるという方法です。農業や漁業を行っていると必ず値段が付かない商品が出ます。見た目がよくなかったり、販売規格に到達していないようなものです。値段が付かないものは畑に放置されたり、捨てられたり販売されません。そのように値段はつかないが食べることができるものを、加工して加工品として販売することで付加価値を付けます。

 

6次産業化によるメリットは他にもあります。

6次産業化は1次産業者によって行われます。

そのため1次産業者である生産者がどのような人か、食品の安全性はどうなのかが分かりやすくなります。

1次産業~3次産業までを1次産業者が行うため地域に結び付いた産業を行うことができます。

 

水産業の6次産業化

水産業界は多くの問題に直面にしています。

  • 水産資源の減少
  • 漁業者の高齢化・漁村人口の減少
  • 漁業所得の伸び悩み

このような問題に直面している水産業界を打開するために6次産業化が進められています。

水産業における6次産業化

  • 水産加工品の販売
  • 水産物の直売
  • 漁家民宿
  • 遊漁
  • ダイビング
  • ホエールウォッチング

このような取り組みが進められています。

水産加工品の販売

水産加工品の販売を行うという方法があります。海で取れた水産物をそのまま出荷・販売するのではなく加工して水産加工品として販売します。水産加工品として販売することで付加価値をつけることにつながります。そのままの水産物を売るよりも利益を多く得ることにつながります。

水産物の直売

水産物を漁業者が直接売るという方法があります。水産物を直接売ることで中間業者を挟む必要がなく、多くの利益を得ることにつながります。

漁家民宿

漁家民宿として利益を得る方法があります。民宿として活用することで、観光としての役割を得ることができます。都市部からの観光客の流入を見込めるようになります。漁業だけではなく、観光業としてのビジネスを行えるようになります。

遊漁

観光客がレジャーを目的として行う遊漁で利益を得るという方法もあります。遊漁には釣りや潮干狩り、遊漁船などがあります。漁業と組み合わせることで更なる利益増加を望むことができます。

ダイビング

ダイビングを行い利益を得るという方法があります。観光の一環として行うことができ、観光業としての利益を得ることができます。

ホエールウォッチング

ホエールウォッチングを行うという方法があります。クジラやイルカが出現する地域ではホエールウォッチングを行い利益を得ることができます。漁師の中には経験的にクジラが出ることを知っている人がいるので、その知識を有効活用することでさらなる利益につながります。



6次産業化は地域活性化につながる

6次産業化は1次産業者が行うという点から地域活性化につながることが期待されています。

地域と深く結びついた産業となるため、新しく働く場所が増えたり観光客の流入が見込めます。

産業の活性化とともに、地域の活性化につながることが期待されます。

6次産業化により若者の魚離れが解消される可能性もあります。

若者の魚離れについてはこの記事で詳しく書いています。

深刻な若者の魚離れの原因3選